Zoom画面共有でスライドショーにならない原因と解決策【PowerPoint設定ガイド】

Zoomでプレゼン本番、画面共有を開始した瞬間——スライドショーではなく編集画面がそのまま映っている。慌てて設定を変えようとしたら、今度は発表者ツールのノートまで参加者全員に丸見えになってしまった。

こうしたトラブルは、PowerPointとZoomが同時に「画面の支配権」を主張することで起きる設定の競合が原因です。どちらか一方の設定だけでは解決できず、両方を正しく組み合わせる必要があります。

この記事では、スライドショーが正しく表示されない原因を整理し、Windows・Mac両対応の解決策を手順付きで解説。発表者ツールを隠す方法や、Macで起きやすい黒画面・フリーズ対策まで網羅しています。

読み終える頃には、本番前の「ちゃんと共有できるかな…」という不安から解放され、プロのようにスムーズな画面共有ができるようになります。

ポイントはPowerPointの「ウィンドウ表示」モードZoomの「ウィンドウ共有」の組み合わせ。まずは原因から確認していきましょう。

目次

Zoom画面共有でスライドショーにならない主な原因

まず、なぜこの問題が起きるのかを理解しておきましょう。原因がわかれば、適切な対処法を選べます。

PowerPointとZoomの「画面の奪い合い」が起きている

PowerPointのスライドショーは、本来画面を独占して全画面表示するように設計されています。一方、Zoomは画面の内容をキャプチャして相手に送信する仕組みです。

この2つのアプリが同時に「画面の支配権」を主張すると、競合が発生します。具体的には以下のような症状が出ます。

⚠️ よくある症状:

  • スライドショーを開始しても全画面にならない
  • 画面が一瞬黒くなる(ブラックアウト)
  • スライドショーが画面を覆ってZoomの操作ができなくなる
  • スライドが動かない・ページ送りできない

Zoom側の設定が合っていない

Zoomには画面共有に関する複数の設定があり、これが適切でないとスライドショーが正しく表示されません。

特に影響が大きいのはビデオレンダリング方法の設定です。グラフィックドライバとの相性によっては、全画面モードへの切り替え時に映像が乱れることがあります。

共有方法の選び方が間違っている

Zoomには「画面共有」と「ウィンドウ共有」の2種類があります。この選択を間違えると、意図した表示にならないことがあります。

共有方法特徴スライドショーとの相性
画面共有デスクトップ全体を共有他のウィンドウも映り込む可能性あり
ウィンドウ共有特定のアプリだけ共有PowerPointのみを安定して共有できる

PowerPoint側の設定でスライドショー問題を解決する方法

多くのトラブルは、PowerPointの表示モードを変更するだけで解決します。これが最も効果的な対処法です。

「出席者として閲覧する(ウィンドウ表示)」に変更する

PowerPointには「全画面表示」と「ウィンドウ表示」の2つのモードがあります。Zoomで安定して共有するには、ウィンドウ表示モードへの変更がおすすめです。

ウィンドウ表示モードのメリット:

  • スライドショーが通常のウィンドウとして表示される
  • Zoomの操作パネル(チャット、参加者リスト)を同時に操作できる
  • 画面共有が安定する
  • ウィンドウサイズを自由に調整できる

スライドショーの設定手順(Windows/Mac共通)

📝 設定手順:

  1. PowerPointで「スライドショー」タブを開く
  2. スライドショーの設定」をクリック
  3. 「種類」の項目で「出席者として閲覧する(ウィンドウ表示)」を選択
  4. 「OK」をクリック
  5. スライドショーを開始すると、ウィンドウ内で表示される

この設定後、Zoomで「ウィンドウ共有」を選び、PowerPointのウィンドウを指定すれば、スライドだけが相手に表示されます。

Zoom側の設定を見直してスライドショーを正しく共有する

PowerPointの設定を変えても改善しない場合は、Zoom側の設定も確認しましょう。

「ウィンドウ共有」と「画面共有」の違いを理解する

Zoomで「画面を共有」ボタンを押すと、共有対象の選択画面が表示されます。ここでの選択がポイントです。

🔹 画面共有(デスクトップ全体)

  • デスクトップに表示されているすべてが共有される
  • 通知やポップアップも映り込む
  • 全画面スライドショー向き(マルチモニター環境)

🔹 ウィンドウ共有(アプリ単位)

  • 選択したアプリのウィンドウだけが共有される
  • 他のアプリや通知は映らない
  • シングルモニター環境で安定

シングルモニターでプレゼンするなら「ウィンドウ共有」を選びましょう。

スライドショー共有時の推奨設定

Zoomの画面共有時に表示されるオプションも確認しておきましょう。

設定項目推奨説明
ビデオクリップ用に最適化動画がある場合はONフレームレートが向上する
コンピューターの音声を共有音声がある場合はONBGMや効果音を相手に届ける

ビデオレンダリング方法を変更する(黒画面・フリーズ対策)

スライドショー開始時に画面が黒くなる、またはフリーズする場合は、Zoomのビデオレンダリング設定を変更すると改善することがあります。

📝 設定手順(Windows):

  1. Zoomアプリの「設定」を開く
  2. ビデオ」→「詳細」をクリック
  3. ビデオレンダリング方法」を「自動」から「Direct3D11」または「Direct3D9」に変更
  4. Zoomを再起動

この設定は、特にIntel Iris XeグラフィックスやNVIDIA Optimus搭載のノートPCで効果があります。

発表者ツール(ノート)を相手に見せずに画面共有する方法

PowerPointの発表者ツールには、スピーカーノート(台本)や次のスライドのプレビューが表示されます。これを相手に見せないようにするには、環境に応じた設定が必要です。

マルチモニター環境での設定手順

外部モニターやプロジェクターを接続している場合は、拡張モードを使うのが最も確実です。

📝 設定手順:

  1. Windowsの「ディスプレイ設定」で「表示画面を拡張する」を選択
  2. PowerPointでスライドショーを開始(発表者ツールが有効な状態)
  3. メインモニターに発表者ツール、サブモニターにスライドが表示される
  4. Zoomで「画面共有」→「スライドのみが表示されているモニター」を選択

これで相手にはスライドだけが見え、自分は発表者ツールを確認しながらプレゼンできます。

シングルモニターでも発表者ツールを隠す方法

モニターが1台しかない場合でも、Zoomの「画面の部分」共有を使えば発表者ツールを隠せます。

📝 設定手順:

  1. PowerPointで「Alt + F5」を押して発表者ツールを起動
  2. 発表者ツール画面で、スライド表示部分の位置を確認
  3. Zoomで「画面を共有」→「詳細」タブ→「画面の部分」を選択
  4. 緑の枠が表示されるので、スライド部分だけを囲むように調整
  5. 「共有」をクリック

緑の枠で囲んだ部分だけが相手に共有されるため、ノートや次のスライドは見えません。

Macで画面共有のスライドショーがうまくいかない場合の対処法

macOSには独自のセキュリティ設定があり、これが原因でZoomの画面共有が正常に動作しないことがあります。

「画面収録」の権限を再設定する

Macで画面共有ができない場合、まずシステム設定の権限を確認しましょう。

📝 設定手順:

  1. システム設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「画面収録」を開く
  2. zoom.us」にチェックが入っているか確認
  3. すでにONの場合でも、一度「」ボタンでZoomを削除
  4. Zoomを再起動し、画面共有を試みると再度許可を求められる
  5. 許可を与え直す

権限の再設定で、設定ファイルの破損が原因のトラブルを解消できることがあります。

TCP接続を有効にして黒画面を防ぐ

macOSの特定バージョンでは、画面共有時に相手側で黒い画面が表示される不具合が報告されています。この場合、通信プロトコルの変更が有効です。

📝 設定手順:

  1. Zoomアプリの「設定」を開く
  2. 画面共有」→「詳細」をクリック
  3. 画面共有にTCP接続を使用する」にチェックを入れる

通常のUDP通信からTCP通信に切り替えることで、パケットの欠落を防ぎ、安定した画面共有が可能になります。

ハードウェアアクセラレーションをオフにする

Apple Silicon(M1/M2/M3)搭載のMacで、外部モニター接続時にフリーズする場合は、ハードウェアアクセラレーションを無効にすると改善することがあります。

📝 設定手順:

  1. Zoomアプリの「設定」を開く
  2. 画面共有」→「詳細」をクリック
  3. ハードウェアアクセラレーションを使用する(画面共有)」のチェックを外す

GPUへの負荷がCPUに移るため、わずかにパフォーマンスが下がる可能性がありますが、安定性は向上します。

よくある質問

スライドショーを全画面で共有したいのにウィンドウ表示になってしまう

PowerPointの「スライドショーの設定」で「種類」が「出席者として閲覧する」になっていないか確認してください。「発表者として使用する(全画面表示)」に変更し、Zoomでは「画面共有」でデスクトップ全体を選択します。

発表者ツールが相手に見えてしまった

「画面共有」でデスクトップ全体を共有していたことが原因です。マルチモニター環境では「スライドのみのモニター」を選択するか、シングルモニターでは「画面の部分」共有で対処できます。

スライドのページ送りができない

Zoomのミーティングコントロールがキーボードフォーカスを奪っている可能性があります。PowerPointのウィンドウを一度クリックしてアクティブにしてから、矢印キーやクリックでページ送りを試してください。

Macで画面共有すると黒い画面が表示される

Zoomの設定で「画面共有にTCP接続を使用する」を有効にしてください。また、「システム設定」→「画面収録」でZoomの権限を再設定することも有効です。

まとめ

Zoomでスライドショーが正しく表示されない問題は、PowerPointの「ウィンドウ表示モード」への変更と、Zoomの「ウィンドウ共有」の選択で多くの場合解決します。

発表者ツールを隠したい場合は、マルチモニターなら「スライドのみのモニターを共有」、シングルモニターなら「画面の部分共有」を使いましょう。Macで黒画面やフリーズが起きる場合は、TCP接続の有効化やハードウェアアクセラレーションの無効化を試してください。

プレゼン前に一度テストミーティングで動作確認しておくと、本番でのトラブルを防げます。

【参考情報】

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