Ledger(レジャー)の偽物の見分け方 正規品チェックの方法と安全な購入ルート

「Ledgerを買いたいけど、偽物を掴まされたらどうしよう」——Amazonやメルカリで見つけた安い出品を前に、クリックする手が止まっていませんか。数十万円、数百万円の暗号資産を預けるデバイスだからこそ、その不安は当然です。

実際、Ledgerの偽物や改造品による被害は後を絶ちません。巧妙に作られた偽物は外見では見分けがつかず、「新品・未開封」と書かれていても安全ではないのが現実です。

この記事では、Ledger公式の正規品チェック機能(Genuine Check)の仕組みから、偽物に共通する危険サイン、安全な購入ルートまでを網羅的に解説します。

読み終わる頃には、どこで買えば安全か、届いた製品をどう確認すればいいかが明確になり、不安なく購入・設定を進められるようになります。

結論からお伝えすると、パッケージの封印シールでは偽物は見抜けません。唯一信頼できるのは、Ledger Liveによる暗号学的な正規品チェックです。

目次

🚨 Ledgerの偽物はなぜ危険なのか

暗号資産がすべて盗まれるリスク

Ledgerの偽物を使うと、保管している暗号資産をすべて失う可能性があります。

ハードウェアウォレットは「秘密鍵」をオフラインで安全に保管するためのデバイスです。しかし偽物や改造品の場合、秘密鍵がすでに第三者に知られていたり、入力した情報が外部に送信される仕組みが組み込まれていたりします。

つまり、偽物のLedgerに暗号資産を送金した時点で、その資産は事実上「相手の手の中」にあるのと同じ状態になります。

偽物・改造品の手口

Ledgerの偽物・改造品には、主に以下のような手口が確認されています。

手口内容
リカバリーフレーズ同梱型あらかじめ生成されたリカバリーフレーズが書かれた紙が同梱されている。ユーザーがこれを使うと、攻撃者もそのウォレットにアクセスできる
ファームウェア改ざん型デバイス内部のソフトウェアが改ざんされ、秘密鍵が外部に送信される
偽アプリ誘導型偽のセットアップサイトやアプリに誘導し、リカバリーフレーズを入力させる

過去の被害事例

2020年7月、Ledger社のEコマースサイトがデータ侵害を受け、約9,500人分の顧客情報(名前、住所、電話番号など)が流出しました。この情報を悪用したフィッシング詐欺が多発しています。

流出したのは連絡先情報のみで、秘密鍵・リカバリーフレーズ・暗号資産には影響がありませんでしたが、この情報を使って偽のLedgerデバイスを郵送するという手口も報告されています。


✅ Ledger Liveで正規品チェックを行う方法

正規品チェック(Genuine Check)の仕組み

Ledgerには**Genuine Check(ジェニュインチェック)**と呼ばれる正規品確認機能があります。これはLedger Live(公式アプリ)がデバイスと通信し、ハードウェアとファームウェアの両方が正規品であることを暗号学的に検証する仕組みです。

このチェックでは以下の項目が確認されます。

  • デバイス内のセキュアエレメント(セキュリティチップ)が正規品か
  • ファームウェアが改ざんされていないか
  • Ledger社のルート認証局と正しく紐づいているか

偽物や改造品の場合、この暗号学的な署名の検証に失敗するため、チェックを通過できません。

正規品チェックの手順

1. Ledger Liveをダウンロード

Ledger公式サイトからLedger Liveをダウンロードします。偽サイトからダウンロードしないよう、URLがledger.comであることを必ず確認してください。

2. デバイスを接続

LedgerデバイスをUSBケーブル(Nano X はBluetooth接続も可)でPCまたはスマートフォンに接続します。

3. 初期設定を開始

Ledger Liveの案内に従って初期設定を進めます。この過程でGenuine Checkが自動的に実行されます。

4. チェック結果を確認

正規品であれば「Your device is genuine」(デバイスは正規品です)と表示されます。

モデル別の初期画面表示

Ledgerの正規品は、初回起動時に以下のような画面が表示されます。

モデル初期画面の表示
Ledger Nano X「Welcome」→「Set up as new device」または「Restore from Recovery phrase」の選択画面
Ledger Nano S Plus「Welcome」→「Set up as new device」または「Restore from Recovery phrase」の選択画面
Ledger Staxタッチスクリーンに「Welcome to Ledger Stax」の表示

偽物だった場合の表示

Genuine Checkに失敗した場合、Ledger Liveに「Device not genuine」(デバイスは正規品ではありません)などのエラーメッセージが表示されます。

この場合は絶対にそのデバイスを使用せず、購入元に連絡して返品・返金を求めてください。


📦 パッケージと外観でLedgerの偽物を見分けるポイント

Ledgerには改ざん防止シールがない理由

Ledgerの正規品パッケージには「封印シール」や「改ざん防止シール」がありません。これは意図的な設計です。

Ledger社によると、シールは簡単に偽造・複製できるため、セキュリティ対策として不十分という判断です。代わりに、前述のGenuine Check(暗号学的検証)によって正規品かどうかを判定しています。

つまり「封印シールが貼ってあるから安心」という考えは危険です。シールの有無ではなく、Ledger Liveでの正規品チェック結果を信頼してください。

偽物・危険品の特徴チェックリスト

以下のいずれかに該当する場合は、偽物または改ざんされた製品の可能性があります。

チェック項目危険サイン
リカバリーフレーズ24語のリカバリーフレーズが書かれた紙が同梱されている
PINコードPINコードが記載されている、または設定済み
Genuine CheckLedger LiveのGenuine Checkに失敗する
外観パッケージに傷・へこみ・開封痕がある
説明書「このフレーズを入力してください」などの不審な指示がある

絶対に使ってはいけないパターン

以下のパターンに1つでも該当したら、そのデバイスは絶対に使用しないでください

❌ リカバリーフレーズが同梱されている

正規品の場合、リカバリーフレーズはユーザーが自分で生成します。箱の中に24語のフレーズが印刷された紙が入っていたら、それは偽物または詐欺目的の改造品です。

❌ PINコードがすでに設定されている

正規品は工場出荷状態ではPINコードが設定されていません。電源を入れてすぐにPINコードの入力を求められたら、誰かがすでにそのデバイスをセットアップしている証拠です。

❌ 「このサイトでセットアップしてください」という紙が入っている

Ledgerの公式セットアップは必ずledger.comから始まります。それ以外のURLが記載された紙が入っていたら、フィッシングサイトへの誘導です。

届いたらすぐ確認|開封時チェックリスト

Ledgerが届いたら、以下の順番でチェックしてください。

  1. パッケージ外観: 破損・開封痕がないか
  2. 同梱物の確認: リカバリーフレーズの紙が入っていないか
  3. デバイスの初期状態: 電源を入れたとき「Welcome」画面から始まるか
  4. Genuine Check: Ledger Liveで正規品チェックを実行
  5. リカバリーフレーズの生成: 自分で新しくフレーズを生成する

🎣 偽サイト・フィッシング詐欺にも注意

Ledgerの偽物は物理的なデバイスだけではありません。偽のアプリや詐欺メールによる被害も多発しています。

偽のLedger Liveアプリの危険性

App StoreやGoogle Play、あるいは検索結果から偽のLedger Liveアプリをダウンロードしてしまうケースがあります。

偽アプリは見た目が本物そっくりに作られており、セットアップ中にリカバリーフレーズの入力を求めてきます。正規のLedger Liveはリカバリーフレーズを「表示」することはあっても、アプリに「入力」させることはありません

Ledger Liveは必ずLedger公式サイトからダウンロードしてください。

Ledgerを騙る詐欺メールの見分け方

Ledgerを騙るフィッシングメールには以下のような特徴があります。

詐欺メールの特徴具体例
緊急性を煽る「今すぐ認証しないとアカウントがロックされます」
リンクをクリックさせる「セキュリティ更新のためこちらをクリック」
リカバリーフレーズを要求「本人確認のため24語を入力してください」
不審な送信元フリーメール(gmail.com等)や類似ドメイン

Ledger社が電話・メール・SNSでリカバリーフレーズを尋ねることは絶対にありません

不審なメールを受け取った場合は、Ledger社のフィッシング報告窓口([email protected])に転送できます。

公式サイト・ダウンロードURLの確認方法

Ledger関連のサイトにアクセスする際は、必ずURLを確認してください。

用途正しいURL
公式サイトhttps://www.ledger.com/
Ledger Live ダウンロードhttps://www.ledger.com/ledger-live
サポートページhttps://support.ledger.com/

URLに余計な文字(ledger-support.com、ledgersecure.comなど)が含まれていたり、スペルが微妙に違う(1edger.com、ledqer.comなど)場合はフィッシングサイトです。


🛒 Ledgerを安全に購入する方法

公式サイトから購入する

最も安全な購入方法はLedger公式サイトでの購入です。

Ledger公式ストアから直接購入すれば、偽物や改造品のリスクはありません。日本への発送にも対応しており、サイトも日本語で表示されます。

公式サイトのメリット

  • 偽物リスクがゼロ
  • 最新モデル・全カラーが揃っている
  • セールやバンドル割引がある

デメリット

  • フランスからの発送のため到着まで1〜2週間かかる
  • サポートは基本的に英語

日本の正規代理店から購入する

日本語でのサポートを重視する場合は、国内正規代理店からの購入がおすすめです。

Ledger社の公式サイトに掲載されている日本の正規代理店として、株式会社Earth Shipが運営する「ハードウェアウォレットジャパン」があります。

正規代理店のメリット

  • 日本語での購入手続き・サポート
  • 国内発送で早く届く(2〜3営業日)
  • Amazon Payでの支払いに対応

デメリット

  • 公式サイトより価格がやや高い

なお、ヨドバシカメラやビックカメラでもLedgerが販売されていますが、これらも株式会社Earth Shipから卸されている正規品です。

購入先の比較表(価格・保証・安全性)

購入先安全性価格到着目安サポート
Ledger公式サイト最安1〜2週間英語
日本正規代理店やや高い2〜3日日本語
ヨドバシ・ビックカメラやや高い即日〜数日店舗対応
Amazon(出品者不明)△〜×様々数日なし
メルカリ・ヤフオク×安い数日なし

正規代理店の確認方法(リテイラーリスト)

購入先が正規代理店かどうかは、Ledger公式サイトのリテイラーリストで確認できます。

このリストに掲載されていない業者が「正規品」「国内正規代理店」と謳っていても、信頼性は保証されません。

避けるべき購入先

以下の購入先は偽物・改造品のリスクがあるため避けてください。

❌ メルカリ・ヤフオクなどの個人間取引

中古品は言うまでもなく危険ですが、「新品・未開封」と記載されていても安全ではありません。内部を改ざんした後に再シュリンク(包装し直し)することは技術的に可能です。

❌ Amazonの出品者不明な商品

Amazonで販売されているLedgerの中には、正規代理店以外の業者が出品しているものがあります。「販売元」が不明な商品は避けてください。

❌ 「格安」「激安」を謳うサイト

正規のLedger Nano Xは約23,000円、Nano S Plusは約12,000円が相場です。これを大幅に下回る価格で販売されている場合、偽物の可能性が高いです。

価格相場と「安すぎる」危険サイン

2025年現在のLedger価格相場は以下の通りです。

モデル公式価格(税込)
Ledger Nano S Plus約12,499円
Ledger Nano X約23,999円
Ledger Stax約51,999円

この価格より30%以上安い場合は、偽物の疑いがあります。


🆘 偽物だった場合の対処法

Ledgerサポートへの連絡方法

Genuine Checkに失敗した場合や、偽物の疑いがある場合は、Ledgerサポートに連絡してください。

連絡先: Ledgerサポートページからチケットを作成

連絡時には以下の情報を用意してください。

  • 購入先の情報(サイト名、注文番号など)
  • デバイスのシリアル番号(記載がある場合)
  • Genuine Checkの結果のスクリーンショット
  • パッケージや同梱物の写真

返品・返金の手順

公式サイトで購入した場合

商品到着から14日以内であれば返品が可能です。Ledger公式サイトのサポートページから返品リクエストを送信してください。

正規代理店・家電量販店で購入した場合

各店舗の返品ポリシーに従ってください。レシートや購入履歴が必要になります。

非正規ルートで購入した場合

メルカリやAmazonの非正規出品者から購入した場合、返金は難しいことが多いです。各プラットフォームの購入者保護制度を利用するか、クレジットカード会社に相談してください。


❓ よくある質問

Amazonや楽天で売っているLedgerは偽物?

出品者によります。Ledger公式サイトのリテイラーリストに掲載されている正規代理店(株式会社Earth Ship等)が出品している商品は正規品ですが、出品者不明の商品は避けてください。

ヤマダ電機やヨドバシカメラでの購入は安全?

安全です。大手家電量販店で販売されているLedgerは、日本正規代理店から仕入れた正規品です。

中古のLedgerを買っても大丈夫?

絶対に買わないでください。中古品は内部が改ざんされている可能性があり、保管した暗号資産を盗まれるリスクがあります。

リカバリーフレーズが書かれた紙が入っていたらどうする?

そのデバイスは使用せず、すぐに購入元に連絡して返品してください。正規品のリカバリーフレーズは、ユーザー自身がデバイス上で生成するものです。

Ledgerから届いたメールは本物?偽物?

リカバリーフレーズの入力を求めるメールは100%偽物です。Ledger社がメール・電話・SNSでリカバリーフレーズを尋ねることは絶対にありません。不審なメールは[email protected]に転送して報告できます。

正規品なのにGenuine Checkが通らない場合は?

まれにファームウェアのバージョンが古いことでチェックに失敗するケースがあります。Ledger Liveを最新版に更新し、デバイスのファームウェアもアップデートした上で再度チェックを試してください。それでも失敗する場合はLedgerサポートに問い合わせてください。

📝 まとめ

Ledgerの偽物を見分ける最も確実な方法は、**Ledger Liveによる正規品チェック(Genuine Check)**です。パッケージの封印シールは偽造可能なため、シールの有無で判断するのは危険です。

購入先はLedger公式サイトまたは正規代理店に限定し、個人間取引やAmazonの出品者不明商品は避けてください。

安全な購入のポイント

  • 公式サイトまたは正規代理店から購入する
  • 届いたらまずGenuine Checkを実行する
  • リカバリーフレーズは自分で生成する(同梱品は詐欺)
  • リカバリーフレーズを誰にも教えない・入力しない

大切な暗号資産を守るために、購入から設定まで正しい手順で行いましょう。

Ledgerを安全に購入したら、次はリカバリーフレーズの保管です。紙に書いたフレーズは火災・水害で失われるリスクがあります。金属製プレートなら耐火・耐水で長期保管が可能です。

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