パソコンで作業中、突然画面が真っ青になり「netio.sys」という見慣れないファイル名とともに強制再起動。再び作業を始めても、また同じブルースクリーンが繰り返される。原因も分からず、いつ再発するか分からない恐怖を抱えながらパソコンを使い続けていませんか?
実は、2024年後半からWindows 11ユーザー、特にAdGuard for Windowsを使用している環境で、このnetio.sysブルースクリーンが急増しています。これは広告ブロックソフトの新技術(WFPドライバー)とネットワークカードの競合が主な原因です。
本記事では、AdGuard公式のインシデントレポートやMicrosoft公式情報に基づき、netio.sysブルースクリーンの根本原因と確実な解決方法を段階的に解説します。基本的な対処法からAdGuard特化の設定、ネットワークドライバーの最適化まで、誰でも実行できる手順を網羅しています。
この記事を読めば、約80〜90%のケースで解決できる最も効果的な対処法が分かり、ブルースクリーンの恐怖から解放されます。
結論から言えば、AdGuardのWFPドライバーを無効化するだけで、ほとんどの問題が即座に解決します。
netio.sys ブルースクリーンとは?主な症状と表示されるエラーコード
よく表示されるエラーコード
netio.sysが原因のブルースクリーンでは、以下のようなエラーコードが表示されます:
| エラーコード | 16進コード | 主な意味 |
|---|---|---|
| DRIVER_IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL | 0x000000D1 | ドライバーが不適切なメモリアクセスを行った |
| SYSTEM_SERVICE_EXCEPTION | 0x0000003B | システムサービスで例外が発生した |
| KMODE_EXCEPTION_NOT_HANDLED | 0x0000001E | カーネルモードの例外が処理されなかった |
| PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA | 0x00000050 | 無効なメモリが参照された |
これらのエラーがnetio.sysというファイル名とともに表示される場合、ネットワーク関連のドライバーに問題が発生していることを意味します。
netio.sysの役割と問題が起きる理由
netio.sys(Network I/O Subsystem)は、Windowsのネットワーク通信を処理する重要なシステムファイルです。具体的には、以下の役割を担っています:
📌 主な役割:
- TCP/IPプロトコルとネットワークカードの通信を仲介
- ネットワークデータの受信・送信を管理
- セキュリティソフトや広告ブロックソフトとの連携
netio.sys自体にバグがあることは稀で、多くの場合は他のドライバーやソフトウェアとの競合が原因でブルースクリーンが発生します。特に以下の3つの要因が重なると問題が起きやすくなります:
問題が起きやすい環境:
- 広告ブロックソフト(AdGuard等)のカーネルドライバー使用
- ネットワークカードの古いドライバー
- Windows 11の最新ビルド(24H2等)でのセキュリティ強化
Windows 11でnetio.sysブルースクリーンが起こる主な原因
AdGuard for Windowsとの競合(最も多い原因)
2024年後半から、AdGuard for Windowsが原因のnetio.sysブルースクリーンが急増しています。これはAdGuard公式のインシデントレポートでも言及されている問題です。
📌 なぜAdGuardで問題が起きるのか:
- バージョン7.22以降で新しいフィルタリング技術(WFPドライバー)への強制移行が行われた
- WFPドライバーがネットワークカードのドライバーと競合する
- 特定のネットワークカード(Intel I225-VやRealtek 2.5GbE等)との相性が悪い
この問題は特に以下の環境で発生しやすいことが報告されています:
| 環境 | 発生リスク |
|---|---|
| AdGuard v7.20〜v7.22 + Intel I225-V | 高 |
| AdGuard v7.22 + Realtek 2.5GbE | 高 |
| AdGuard v7.18(旧バージョン) | 低 |
ネットワークドライバーの不具合
netio.sysブルースクリーンの第二の主要原因は、ネットワークカード(NIC)のドライバー問題です。
特に問題が多いネットワークカード:
- Intel I225-V / I226-V:ハードウェアレベルのバグが存在し、特定のドライバーバージョンで不安定
- Realtek 2.5GbE Family Controller:古いドライバーではWindows 11との互換性に問題あり
- 古いWi-Fiアダプター:Windows 11の新しい規格(NDIS 6.90)に未対応
これらのネットワークカードは、ハードウェアオフロード機能(チェックサム計算などをハードウェアで処理する機能)を使用する際に、AdGuardなどのフィルタリングソフトとの間で同期エラーを起こすことがあります。
システムファイルの破損
Windowsのシステムファイルが破損している場合も、netio.sysブルースクリーンの原因になります。
システムファイル破損の原因:
- 不完全なWindowsアップデート
- 強制的なシャットダウン(停電等)
- ストレージ(SSD/HDD)の不良セクター
- マルウェア感染
Windows 11 24H2での発生増加について
Windows 11の最新ビルド24H2では、netio.sysブルースクリーンの報告が増加しています。これは以下の変更が影響しています:
📌 24H2での主な変更:
- NDIS 6.90の導入(新しいネットワークドライバー規格)
- カーネルセキュリティの強化(HVCI等)
- 古いドライバーの潜在的な問題が顕在化
これにより、以前のバージョン(22H2、23H2)では問題なく動作していた環境でも、24H2にアップデート後にブルースクリーンが発生するケースが増えています。
【即効性あり】netio.sysブルースクリーンの基本的な対処法
まずは誰でも実行できる基本的な対処法から試してみましょう。これらの方法で約30〜40%のケースが解決します。
対処法1:パソコンを再起動する
最も基本的ですが、一時的な不具合であれば再起動で解決することがあります。
⚙️ 手順:
- 電源ボタンを長押しして強制終了
- 30秒待ってから再度電源を入れる
- 正常に起動するか確認
ブルースクリーンが再発しなければ、一時的なメモリエラーだった可能性があります。ただし、何度も繰り返す場合は次の対処法に進んでください。
対処法2:最近インストールしたソフトをアンインストールする
ブルースクリーンが発生する直前に新しいソフトウェアをインストールした場合、それが原因の可能性があります。
⚙️ 確認すべきソフト:
- 広告ブロックソフト(AdGuard、AdBlock等)
- VPNソフト(NordVPN、ExpressVPN等)
- セキュリティソフト
- ネットワーク監視ツール
手順:
- 「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開く
- 最近インストールしたソフトを探す
- 「…」→「アンインストール」をクリック
- パソコンを再起動して確認
対処法3:Windowsアップデートを確認する
Microsoftが提供する修正プログラムで問題が解決される場合があります。
⚙️ 手順:
- 「設定」→「Windows Update」を開く
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- 利用可能な更新があればすべてインストール
- 再起動して確認
特にドライバーの更新プログラムが配信されている場合は、必ずインストールしてください。
対処法4:システムファイルチェッカーを実行する
Windowsのシステムファイルが破損している場合、SFC(System File Checker)というツールで修復できます。
⚙️ 手順:
- スタートボタンを右クリック
- 「ターミナル(管理者)」または「Windows PowerShell(管理者)」を選択
- 以下のコマンドを入力してEnter:
sfc /scannow
- スキャンが完了するまで待つ(10〜30分)
- 「破損したファイルを修復しました」と表示されたら再起動
⚠️ 注意: スキャン中はパソコンを使用できますが、重い作業は避けてください。
AdGuardユーザー向け:確実な解決方法
AdGuard for Windowsを使用していて、netio.sysブルースクリーンが頻発する場合は、以下の方法が最も確実です。
WFPドライバーを無効化する(推奨)
最も簡単かつ効果的な方法は、AdGuardのWFPネットワークドライバーを無効化することです。この設定でブルースクリーンの約80〜90%が解決します。
⚙️ 手順:
- AdGuardを起動
- 左下の「設定」(⚙マーク)をクリック
- 「ネットワーク」タブを選択
- 「WFPネットワークドライバーを使用する」のチェックを外す
- 「OK」をクリック
- パソコンを再起動
📌 この設定のメリット・デメリット:
メリット:
- ブルースクリーンがほぼ完全に解消される
- 基本的な広告ブロック機能は継続して使える
- 設定変更だけなので安全
デメリット:
- 一部の最新プロトコル(QUIC等)での広告ブロックができなくなる可能性
- ストアアプリの広告ブロックに制限が出る場合がある
実用上は大きな問題にならないケースが多いため、まずはこの設定を試すことを強くおすすめします。
AdGuardを旧バージョンにロールバックする
WFPドライバー無効化でも解決しない場合、または最新機能を使いたい場合は、安定した旧バージョンに戻す方法があります。
⚙️ 推奨バージョン:
- AdGuard v7.18.1:多くのユーザーが「最も安定」と評価
手順:
- 現在のAdGuardをアンインストール(設定はエクスポート可能)
- AdGuardの公式バージョン履歴ページから旧バージョンをダウンロード
- インストール後、自動更新を無効化
- 設定をインポートして復元
⚠️ 注意: 旧バージョンを使用する場合、セキュリティ上のリスクがあります。定期的にAdGuard公式サイトで安定版の情報をチェックしてください。
AdGuardの完全アンインストールと再インストール
設定ファイルの破損が原因の場合、完全にアンインストールしてから再インストールすることで解決する場合があります。
⚙️ 完全アンインストール手順:
- AdGuardをアンインストール
- 以下のフォルダを削除:
C:\ProgramData\AdguardC:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Adguard
- レジストリエディタで
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Adguardを削除(上級者向け) - パソコンを再起動
- 最新版または安定版を新規インストール
ネットワークドライバーの更新・修正による解決方法
AdGuardを使用していない場合、または上記の方法で解決しない場合は、ネットワークカードのドライバーが原因の可能性が高いです。
Intel I225-V / I226-Vユーザーの対処法
Intel I225-VおよびI226-Vは、ハードウェアレベルのバグが存在することが知られており、特定のドライバーバージョンでのみ安定動作します。
⚙️ 推奨ドライバーバージョン:
- v2.1.3.15(多くの環境で安定報告あり)
インストール手順:
- Intel公式ダウンロードセンターから該当バージョンを入手
- デバイスマネージャーを開く
- 「ネットワークアダプター」→Intel I225-Vを右クリック
- 「ドライバーの更新」→「コンピューターを参照してドライバーを検索」
- ダウンロードしたドライバーを指定してインストール
- 再起動
📌 追加設定(重要):
デバイスマネージャーで以下の設定も変更してください:
- Intel I225-Vを右クリック→「プロパティ」
- 「詳細設定」タブを選択
- 「Energy Efficient Ethernet」を「オフ」に設定
- 「OK」をクリックして再起動
この設定により、省電力機能による不安定性を回避できます。
Realtek 2.5GbEユーザーの対処法
Realtek 2.5GbE Family Controllerを使用している場合、古いドライバーがWindows 11と相性が悪い可能性があります。
⚙️ 推奨対処法:
- ゲーミングユーティリティの削除
- 「Realtek Gaming Family Controller」などのユーティリティソフトがインストールされている場合、これをアンインストール
- ユーティリティが原因で不安定になるケースが多い
- 最新ドライバーの適用
- Realtek公式サイトから最新のNDIS版ドライバーをダウンロード
- 推奨:v10.77以降のバージョン
- Auto Installation Program(自動インストール版)を使用すると簡単
- 再起動して動作確認
ハードウェアオフロード機能の無効化
AdGuardとネットワークカードの競合を根本的に回避するには、ハードウェアオフロード機能を無効化する方法が確実です。
⚙️ 設定手順:
- デバイスマネージャーを開く
- 「ネットワークアダプター」から使用中のネットワークカードを右クリック
- 「プロパティ」→「詳細設定」タブ
- 以下の項目をすべて「無効」に設定:
- IPv4 Checksum Offload
- TCP Checksum Offload (IPv4)
- TCP Checksum Offload (IPv6)
- UDP Checksum Offload (IPv4)
- UDP Checksum Offload (IPv6)
- Large Send Offload V2 (IPv4)
- Large Send Offload V2 (IPv6)
- 「OK」をクリックして再起動
📌 この設定の影響:
メリット:
- ブルースクリーンがほぼ完全に解消される
- ソフトウェアフィルタリングとの競合がなくなる
デメリット:
- CPU負荷がわずかに増加(体感できないレベル)
- 超高速通信(10Gbps等)では若干のパフォーマンス低下の可能性
一般的な使用(1Gbps〜2.5Gbps環境)では、パフォーマンスへの影響はほとんどありません。
その他のnetio.sysブルースクリーン原因と対処法
AdGuardやネットワークドライバー以外にも、netio.sysブルースクリーンの原因となる要素があります。
VPNソフトとの競合
VPNソフトウェアもネットワークドライバーに介入するため、競合の原因になります。
⚙️ 確認すべきVPNソフト:
- NordVPN
- ExpressVPN
- CyberGhost
- その他の仮想ネットワークアダプターを作成するソフト
対処法:
- VPNソフトを一時的に終了
- ブルースクリーンが発生しないか数日間確認
- 問題が解消されれば、VPNソフトの更新または代替サービスへの切り替えを検討
セキュリティソフトとの競合
ウイルス対策ソフトやファイアウォールソフトが、ネットワーク通信を監視する際に競合を起こすケースがあります。
⚙️ 問題を起こしやすいケース:
- 複数のセキュリティソフトを同時使用している
- Windows Defenderと他社製品を併用している
- 古いバージョンのセキュリティソフトを使用している
対処法:
- セキュリティソフトを一時的に無効化して確認
- 問題が解消されれば、セキュリティソフトを最新版に更新
- それでも解決しない場合は、Windows Defenderのみの使用に切り替えることを検討
メモリ不良の可能性
物理的なメモリ(RAM)に不良がある場合も、netio.sysを含む様々なブルースクリーンの原因になります。
⚙️ メモリ診断手順:
- スタートメニューで「Windowsメモリ診断」を検索
- 「今すぐ再起動して問題の有無を確認する」を選択
- 診断が自動で実行される(10〜30分)
- 結果を確認
エラーが検出された場合:
- メモリの抜き差しを試す
- 複数枚挿している場合は1枚ずつテスト
- 不良メモリが特定できたら交換
ハードウェア故障の可能性
上記のすべての対処法を試しても解決しない場合、ハードウェアの故障が疑われます。
⚙️ 疑うべきハードウェア:
- ネットワークカード(NIC)の故障
- マザーボードの不良
- 電源ユニットの不安定
- ストレージ(SSD/HDD)の故障
確認方法:
- イベントビューアーでハードウェアエラーをチェック
- 別のネットワークカード(USB Wi-Fiアダプタ等)で通信できるか確認
- 問題が継続する場合は専門業者への診断依頼を検討
netio.sysブルースクリーンを予防する方法
ブルースクリーンを解決した後も、再発を防ぐための予防策が重要です。
定期的なドライバー更新
ネットワークカードのドライバーを定期的に更新することで、既知の問題が修正されます。
📌 推奨:3ヶ月に1回のチェック
更新方法:
- デバイスマネージャーから手動更新
- メーカー公式サイトで最新版を確認
- Windows Updateでドライバー更新を有効化
システムの定期メンテナンス
Windowsの健全性を保つための定期メンテナンスを実施してください。
⚙️ 月1回の推奨メンテナンス:
- ディスククリーンアップの実行
- システムファイルチェッカー(sfc /scannow)の実行
- 不要なプログラムのアンインストール
- Windowsアップデートの適用確認
互換性のあるソフトウェアを選ぶ
新しいソフトウェアをインストールする際は、Windows 11との互換性を事前に確認してください。
📌 確認ポイント:
- 公式サイトでWindows 11対応を明記しているか
- ユーザーレビューで安定性の評価が高いか
- 定期的に更新されているソフトか(開発が放棄されていないか)
特にカーネルドライバーを使用するソフト(広告ブロック、VPN、セキュリティソフト等)は慎重に選んでください。
よくある質問(FAQ)
- AdGuardを使わない場合、代替の広告ブロック方法はありますか?
-
ブラウザ拡張機能版のAdGuardやuBlock Originを使用すれば、カーネルドライバーを使わずに広告ブロックが可能です。また、NextDNSやAdGuard DNSをルーターレベルで設定する方法も安定性が高くおすすめです。
- Windows 10でも同じ問題が発生しますか?
-
Windows 10でも発生しますが、Windows 11(特に24H2)の方が報告件数が多い傾向にあります。Windows 10の場合も本記事の対処法は有効です。
- ハードウェアオフロードを無効化すると通信速度が遅くなりますか?
-
一般的な使用環境(1Gbps以下)では体感できる速度低下はありません。CPU負荷がわずかに増加しますが、現代のPCでは問題にならないレベルです。
- Intel I225-Vのハードウェアバグは修正されていますか?
-
ハードウェアレベルのバグは完全には修正されていませんが、特定のドライバーバージョン(v2.1.3.15等)とBIOS設定の最適化により、実用上問題ないレベルで運用可能です。
- ブルースクリーンが頻発してWindowsが起動できない場合はどうすればいいですか?
-
セーフモードで起動して、原因となるソフト(AdGuard等)をアンインストールしてください。セーフモードは起動時にF8キーまたはShift+F8キーで入れます。
まとめ
netio.sys ブルースクリーンは、主に広告ブロックソフト(特にAdGuard)とネットワークドライバーの競合が原因で発生します。Windows 11の最新ビルド(24H2)では、セキュリティ強化により問題が顕在化しやすくなっています。
最も確実な解決策は、AdGuardのWFPドライバーを無効化するか、ネットワークカードのハードウェアオフロード機能を無効化することです。これらの対処により、ほとんどのケースでブルースクリーンが解消されます。
それでも解決しない場合は、ネットワークドライバーの更新、VPNやセキュリティソフトとの競合確認、最終的にはハードウェア故障の可能性も検討してください。
定期的なドライバー更新とシステムメンテナンスを行うことで、再発を予防できます。
【参考情報】

